| 「アース・地球環境」24号掲載 |
| 特集 第6回(平成16年度)地球環境と資源エネルギーを大切にする国民運動全国集会 |
|
第6回(平成16年度)地球環境と資源エネルギーを大切にする国民運動全国集会は、2月9日、東京都渋谷区代々木神国町の国立オリンピック記念青少年総合センターにおいて、国民運動参加団体を始め、生活学校、生活会議、環境団体、行政、企業等から約250名が参加して開催された。 午前は、最初に椙山女学園大学生活科学部の安本教傳教授が「地球環境を大切にする食生活を考える」をテーマに講演。次に、滋賀県高島市の白井裕子保健師から、「滋賀県新旭町が取り組んできた食育活動」について事例発表を行った。 午後は、最初のパネルディスカッションでは、「広げよう『食卓から進める地球環境を大切にするライフスタイル』を」をテーマとして、パネリストに農林水産省消費・安全局の勝野美江消費者情報官補佐、(社)栄養改善普及会の粟生美世理事、NPO法人北区リサイクラー活動機構竹腰里子理事長及び神奈川ゆめコープの斎藤文子理事長、コーディネーターに生活評論家の金森房子さんが登壇した。各パネリストから、行政の取組み、これまでの実践活動などを紹介しながら、多くの提案・提言があり、参加者と熱のこもった質疑応答で終始した。 最後に、今後の国民運動の活動方針となる宣言「持続可能な循環型社会の実現に向けて」を採択して、第6回全国集会を終了した。 |
| 主催者あいさつ |
| 地球環境と資源エネルギーを大切にする国民運動全国会議 議長 根本 二郎 |
| 本日は大変お寒いところを全国各地からお集まりいただきまして、本当にありがとうございました。本日の全国集会では、今問題になっております省エネ、それから地球温暖化の問題等々、盛りだくさんのお話を先生方からもうかがうことになっております。 わが国をけじめといたしまして先進諸国は非常に生活のレベルも上がり、日本は一人当たりGNPが年に4万ドル位という世界で最高ないしはアメリカに準ずるようなところまで数量的にはまいりました。けれどもそのような物質的な躍進に対する反対項として、環境を疎外していくような特に温暖化の問題、こういったものがますます強まってきているわけでございます。 これをいったいどうしたらいいのかという行政の問題もございますが、やはり私どもの日々の生活、これを積み上げていくということしかないのではないかというように思っております。私も今朝、ゴミを集積場に出してまいりまして、今日は皆さんとご一緒にこのごみの問題を含めてお話をするのだなあという感じを持ったところでございます。 私は1月末、スイスのダボスという所で毎年やっております世界経済フォーラムに出席いたしました。これは35年間にわたってやってきているフォーラムでございますが、およそ2,500人位の人が世界各地から集まりました。このフォーラムにおいて、どういう討議をしたのかということについて若干お話し申し上げます。 今我々が直面している大きな問題は、重点的に考えると6つほどあります。その6つほどある中で一番の問題は、この地球上における人口がこのところずっと増えてきておりまして、この爆発的な人口というものを背景にした貧困の問題です。これが非常に大きくなってきているわけでございます。現在世界の人口は63億人、この63億人のうち何と4分の1の16億人位の人々は、毎日100円以下の生活をしているのです。それと同時にこういった人口問題と関連するわけでございますけれども、この気候の変化、クライメイトチェンジと申しますが温暖化現象があります。この問題は、私どもが感じている以上に異常なテンポで進んでおりまして、この2つの問題が6つの問題の中でも特に取り上げられまして、なかなか激しい討議がございました。 ご案内のとおり、日本が一生懸命努力してまいりました京都議定書の問題も紆余曲折を経まして、この2月16日に発効するということになりましたけれども、まだアメリカも参加しない、あるいは途上国ともいうべき中国も参加していないといういろいろな問題がございまして、まだまだこれは今後更につめていく必要があります。私どもだけの問題ではなくて次世代に対する私どもの責任の問題でもございます。 一方、わが国は、昔から雪月花の美意識を非常に大事にしてきた国民性を持っております。そして人間と自然との一体化という価値と伝統を重んじる、世界に誇るべきものを持った国民でございます。そして今の時代というのは、そういうものをさらに見直して私どもの生活をいわば一つの循環型の生活体系にもう一度戻していく。ものを大切にするとか、きわめて基本的な問題でございますけれども、そういった時代に入ったという認識を強める必要があると思います。日本の伝統を世界に広めるというような自覚と問題意識を持って、皆さまとともにこの国民運動の輪を広げていきたいというのが、私どもの本心でございます。 本日は政府の方から、省エネルギー・省資源対策推進会議議長を担当されている二橋内間官房副長官をはじめご来賓のご出席を賜わりありがとうございました。また、講師の安本先生をはじめ、パネリストなどの方々にご出席いただきました。 どうぞ今日の1日を意義のある1日にするように、皆さん1人1人から積極的にご意見もお述べいただき、この会議を盛りたてていただくことをお願いして、私からのあいさつといたします。どうもありがとうございました。 |
| 来賓あいさつ |
| 省エネルギー・省資源対策推進会議議長 内閣官房副長官 二橋 正弘 |
| 昨年は、原油供給の不透明感による原油高が進み、これを機会に、内外のエネルギー供給上の不安やリスクの回避の重要性が改めて認識されました。さらに、11月にロシアが京都議定書を批准したため、今月には同議定書が発効する見通しとなっております。 こうしたことも踏まえ、政府といたしましては、次の取組を推進していきたいと考えております。 第1に、地球温暖化問題についての取組です。平成14年6月にわが国が締結した京都議定書の温室効果ガス6%削減約束を達成していくため、国が一体となり、総力を挙げてこの問題に取り組むことが必要です。現在、平成14年3月に策定した「地球温暖化対策推進大綱」の見直しを行っており、取組の二層の充実強化に努めてきております。 第2に、省エネルギー対策です。省エネルギー広報の一層の拡充を図るとともに、特にエネルギー消費が著しく増加している民生・運輸部門における省エネルギー対策を強化することが急務です。このため、省エネ法に基づくエネルギー管理対象工場の範囲を拡大するとともに、運輸分野を初めて省エネ法の対象とするほか、販売事業者による機械器具の省エネ性能の表示を促進するなど、省エネ法の抜本強化の検討を進めているところです。 第3に、循環型経済社会の構築にむけた取組です。これまで、「循環型社会形成推進基本法」の制定などの取組を着実に進めてまいりました。また、本年1月からは、使用済自動車のリサイクル・適正処理を図るため、自動車リサイクル法も本格施行されております。今後も、廃棄物・リサイクル法制の運用や見直しを適切に行い、資源循環システムの高度化に努めてまいります。 地球温暖化問題の解決や省エネルギー・省資源の推進は、国民生活と産業活動に密接に結びついており、国民の皆様のご理解とご協力が政策の推進には不可欠であります。とりわけ、本日ここにご参集いただいておられる皆様の地域における積極的な運動強化により、個人や地域ベースでの省エネルギー・省資源の取組を一層活発化していくことが重要と考えております。 皆様方におかれましては、地域における率先活動や指導などの日頃の運動を通じて、今一度ライフスタイルの見直しの必要性について強く訴えていただき、地球環境と資源エネルギーを大切にする暮らしの実践が着実に進んでいくよう取り組んでいただくことを期待しておりますので、よろしくお願いいたします。 最後に、本集会のテーマである「広げよう『食卓から進める地球環境を大切にするライフスタイル』を」の実現に向けて、実り多い成果を収め、わが国における地球環境と資源エネルギーを大切にする活動がより一層発展することを心から祈念いたしまして、私からのあいさつとさせていただきます。 ありがとうございました。 |