「アース・地球環境」25号掲載
らしんばん

この夏、軽装で 涼しい 地球も私たちも笑顔に。
財団法人省エネルギーセンター 理事 澤田武男
 省エネルギーセンターでは、この夏このようなキャッチフレーズで、平成17年度夏の省エネキャンペーンを展開しています。
 思えば随分と長い間、毎年、地道にコツコツと「室内温度28℃と軽装」をテーマに、夏の省エネ行動の実践を訴え、全国各地においても、地方自治体等を中心に様々な形態で、夏の軽装化か進んできております。
 例えば、2府7県3市(大阪府・京都府・福井県・三重県・滋賀県・兵庫県・奈良県・和歌山県・徳島県・大阪市・京都市・神戸市)の自治体、経済団体等で組織された関西広域連携協議会では、平成川年度から「関西夏のエコスタイルキャンペーン」を展開していますし、鳥取県東伯郡の旧羽合町(現在は湯梨浜町)のようにハワイとの姉妹都市という縁で、沖縄県では地域振興から等、実に様々な理由から夏の軽装化が実践されていたわけです。
 そしてこの夏、クールビズという新しい動きも加わって“一挙に花開く”といった観があります。
 この2月に京都議定書が締結され、CO2を6%削減する約束のスタート年まで後3年と迫った今日、ライフスタイルの見直しという生活全般からの視点や地域活動といったところにまでに広げた視点で社会全休での具体的な行動として、全国民的に取り上げられたことは大変喜ばしいことであります。
 が喜んでばかりではいけません。課題も多々存在します。
 ややもすると「熱しやすく冷めやすい」と称されることの多い私たちの行動を、いかに持続させることができ得るかということであり、また、皆様方の日頃の実践を通じて、いかに行動の日常化か図れるかであります。そのためには、それぞれの地域にあったあり方、実施方法等で具体的な実践行動と、そのより一層の定着化が図れるかが大きな鍵を握っていると考えます。
 さて私どもでは、地域における省エネルギー活動の実践が、日本の省エネルギー推進の大きな鍵を握っているということを踏まえ、次のような事業展開を行っています。

・「省エネアンバサダー紙」の発行
 地域で省エネを推進する方々を対象に、全回各地の自治体、学校、NPO等の省エネ活動をはじめ、最新の省エネ情報をタブロイド判サイズの新聞にまとめ、年6回計18万部を発行し、効率的な活動展開を支援しています。

・「省エネ共和国」の展開
 地域で、自主的に、省エネの数値目標を掲げ省エネ活動を実践する集団を省エネ共和国として認定し、省エネ実践カレンダーや省エネナビを活用した活動の実践を支援をしています。現在の建回数は97カ国で、国民総数は約14万人です。

・「認定省エネルギー普及指導員」の養成と地域活動の支援
 毎年1回、省エネルギーセンターが全国9ヵ所で実施する省エネルギー養成研修を終了した方で「認定省エネルギー普及指導員」に登録された方々は現在、全国で約780名。
 自治体等での講演・講習、学校での出前授業、各種イベント等地域での省エネ活動推進のリーダー的役割を担うこれら普及指導員の活動展開を支援しています。

・「省エネルギー教育推進モデル校」の展開
 小・中学生を中心とした若い世代に対し、省エネヘの理解を促し省エネ実践行動を推進 することを目的に、13年度から100〜150校程度、合計675校を省エネルギー教育推進モデル校として選定し、約250,000人の児童・生徒の省エネ学習の展開を支援してきました。支援内容は、省エネナビ(学校型1、フロア型3、家庭型20)を活用とした省エネの実践や省エネ学習に必要な教材・人材の派遣を中心に、校内にとどまらず家庭や地域を含めた幅広い視点からの省エネルギー教育です。
 島根県松江市では市内の小・中学校53校すべてが推進モデル校として活動しており、まさに地域ぐるみでの省エネルギー教育が実践されています。
 また、推進モデル校期間を終了した13、14年度の289校うち約8割に相当する230校が省エネナビの設置継続を希望し、学校における省エネルギー活動を展開しています。地域活動に関係した私たちの事業展開は以上ですが、これらの事業展開を軸に横断的に展開していくものとして、暮らしの中で手軽に省エネルギーを実践できるカレンダー形式「省エネ実行チェック10項目」があります。2004年度には約17,000の方々が実践し、原油換算で約4,492kl、CO2換算で8,200t以上の削減ができたと推定されます。

 本年度は、地球温暖化防止の大きな一里塚の一つとして存在を示す年として、様々な考え方、様々な方角から、ありとあらゆる部門で、かつ、全国民の間での省エネルギー活動の更なる実践を期待するとともに、私たち省エネルギー推進関係者に与えられた命題の一つである「省エネルギーを通じて地球温暖化防止を推進する」を具体的、かつより効果的に、実効ある省エネルギー活動として、地域においての実践を継続していきたい。