「アース・地球環境」30号掲載
解説2

「3R推進団体連絡会」の結成
3R推進団体連絡会代表幹事 滝田靖彦
1. はじめに

 高度経済成長によって日本の生活水準は欧米のそれを凌ぐまでに向上し、便利さ、豊かさを享受出来る様になった。然し、一方で、大量生産、大量消費によって発生した大量廃棄は日本のゴミ処理問題に大きな問題を引きおこす結果となった。こうしたことから、容リ法制定の背景として指摘されて来たのは、大部分一般家庭から排出される、いわゆる一般廃棄物の増加、その最終処分場の逼迫等の問題である。一般廃棄物のうち、容積比で約6割、重量比で約3割弱を占める容器包装廃棄物が一つの課題とされた。
 この課題解決策として、平成7年6月容リ法(正式名:容器包装に係る分別収集及び再商品化の促進等に関する法律)が制定された。平成9年4月より、先ず、ガラスびんとPETボトルで施行され、その後、平成12年4月よりプラスチック製容器包装及び紙製容器包装が加わり、全面施行となった。
 この容リ法のシステムの特徴は、市町村が一般廃棄物に関する責任を負うというこれまでの仕組みと大きく異なり、消費者、市町村、事業者のそれぞれが責任を分担する仕組みとなっていることである。これがこの法律の基本にあるものである。即ち、消費者による分別排出、市町村による分別収集、事業者による再商品化(リサイクル)である。
 今般、この容リ法の見直しについての審議が一年半にわたってなされ、今年6月に改正法として公布されたところである。循環型社会構築に向けて、より一歩前進したと評価しているが、今後解決しなければならない課題は多い。

2. 3R(スリーアール)

 今後も持続的に発展してゆく上では、環境制約、資源制約等の克服が課題であり、前記大量生産、大量消費、大量廃棄型の経済システムから循環型経済システム、即ち、環境と経済を両立させたシステム構築が急務である。
 このため、従来の法律を改正した、資源有効利用促進法(正式名:資源の有効な利用の促進に関する法律)が平成12年6月に公布された。この法律は、従来の再生利用(リサイクル=Recycle)のみならず、廃棄物の発生抑制(リデュース=Reduce)、例えば部品等の再利用(リユース=Reuse)の3Rについて規定し、その優先順位を@発生抑制A再利用B再生利用としている。
 我々がごみ問題に向かい合う場合の出発点は、如何にしてごみを減らすか、即ち、リデュース(発生抑制)にどう立ち向かうかであるが、これだけ便利さ、豊かさを享受する生活スタイルに慣れてしまうと、理屈通りには簡単に事は進まない。3Rの取り組みは、3つのRをバランスよく取り組むことでなければ、実質的には進まないと言える。

3. 3R推進団体連絡会
3−1 経過


 改正容リ法に向けた審議の過程で、平成17年10月、(社)日本経済団体連合会(経団連)は「実効ある容器包装リサイクル制度の構築に向けて」と題する提言を取り纏め、その中で、事業者は容器包装の素材グループ毎などに「自主行動計画」を策定し、容器包装の3R推進に一層努力することの重要性を表明した。
 これに基づき、容器包装に係るリサイクル八団体(以下、関係八団体)は同年12月、「容器包装リサイクル法の目的達成への提言」と題する提言を行い、事業者の決意を改めて表明した。
*関係八団体
・ガラスびんリサイクル促進協議会
・PETボトルリサイクル推進協議会
・紙製容器包装リサイクル推進協議会
・プラスチック容器包装リサイクル推進協議会
・スチール缶リサイクル協会
・アルミ缶リサイクル協会
・飲料用紙容器リサイクル協議会
・段ボールリサイクル協議会
 この提言の中で、2004年度実績を基に2010年度を目標年次とした、
T 事業者による3R推進に向けた自主行動計画
U 主体(消費者市町村事業者)間の連携に資する取り組み
について、その概要を公表し、もって環境負荷・社会コストの低減を図り、環境と経済の両立に資することを表明した。

3−2 3R推進団体連絡会の結成

 自主行動計画における容器包装の3R推進の目標、取り組み内容等は、基本的に素材ごとに関係団体が策定し、実行する。しかしながら、消費者への普及啓発や各種調査・研究事業等、共通するテーマも数多くあり、共同で取り組みを進めれば、より大きな効果が期待される。そこで、関係八団体では「3R推進団体連絡会」を結成し、相互に連携・調整を図りつつ、自主行動計画の推進・フォローアップを行うこととした。この様な形で関係八団体が自主的に共同して取り組むのは初の試みである。
 今後は、関係八団体及び加盟企業・団体が自主行動計画を実行することはもとより、経団連の協力も得つつ、関係八団体に未加盟の容器包装利用事業者団体等にも協力を呼びかけていく方針である。

3−3 3R推進に向けた自主行動計画

 事業活動における容器包装の3R推進については、2010年度を目標年次として、関係八団体ごとに数値目標・取り組み目標等を立てる。取り組みの結果は毎年度公表する。なお、数値目標に関する基準年は4年度とする。

3−4 主体間の連携

 消費者に対する普及啓発活動や、各種調査・研究活動への参画・実施を通じ消費者・自治体・国等との連携に資する取り組みを展開する。これまでにも、関係八団体では、様々な広報活動・調査研究事業を実施してきたところである。
 今後、2010年度を目標年次として、各主体との連携に資するため、容器包装廃棄物の3R推進に向け下記項目を実施していく。

4. おわりに

 今回リサイクル関係八団体が結成した「3R推進団体連絡会」の紹介をさせて戴いたが、3R推進のこの連絡会の輪が更に広がり、それが各主体間の連携を更に強固にして行けることに大きな希望を持ち続けたいと考えている。
 最後に、現在の3R推進団体連絡会加盟の各団体のホームページアドレス(URL)を紹介すると、次の通りである。
ガラスびんリサイクル促進協会http://www.glass-recycle-as.gr.jp
¨
PETボトルリサイクル推進協議会http://www.petbottle-rec.gr.jp
紙製容器包装リサイクル推進協議会http://www.kami-suisinkyo.org
プラスチック容器包装リサイクル推進協議会http://www.pprc.gr.jp
スチール缶リサイクル協会http://www.steelcan.jp
アルミ缶リサイクル協会http://www.alumi-can.or.jp
飲料用紙容器リサイクル協議会http://www.packun.jp
段ボールリサイクル協議会http://www.danrikyo.jp




(事務局より)
 3R推進団体連絡会は、8月29日横浜市中区の横浜市社会福祉センターにおいて、消費者・自治体を対象とした「容器包装リサイクルフォーラムin横浜」を開催した。事務局からも参加。
 テーマは、「消費者・自治体との「協働」による容器包装リサイクルのよりよい未来を目指して」。
 前記3−4に書かれている「主体間の連携」を図るための具体的活動として初めて企画されたもので、分科会メンバーとして出席した関係八団体の方から、「今回のフォーラムでは、先ず3R推進団体連絡会から事実をお話申し上げるので、消費者・自治体の皆さんは、お話をお聞きになって共通の認識に立っていただき、主体間の連携に向けて一緒に取り組んでほしい」といった趣旨の話があった。