「あしたのまち・くらしづくり2007」掲載
<食育推進活動部門>あしたのまち・くらしづくり活動賞 振興奨励賞

みんなで楽しく! 育てて、料理して
徳島県三好市 三好集団給食施設協議会
 「食」は生きる上での基本であって、私たちの命の根本となる大切なものです。しかしながら、近年では、日々忙しい生活をおくる中で、食べることを大切に思う意識が薄らぎ、健全な食生活を失いつつあります。「食」に関する様々な問題を解決するための「食育」は、県民が生涯にわたり、健全な心身を培い、豊かな人間性を育むことができるよう、家庭、学校、保育所、地域等を中心に、関係者が連携して取り組むことが重要です。
 そこで、三好集団給食施設協議会(事務局:三好保健所)は、三好地域の学校、保育所、病院、老人福祉施設、社会福祉施設等の給食を提供する施設で組織されている。本協議会のネットワークと管理栄養士・栄養士、調理師等の専門性を生かして、保育所や小中学校の保護者が健全な食生活を実践するためにツールの作成や楽しく体験するイベントを開催しました。
 具体的には、「子どものためのみよし食育教室」(3か所)や「みよし食育フェスティバル」の開催、また、「三好野菜・果物旬カレンダー」や「中学生が考えた自分でつくる簡単朝食メニューポスター」、「子どもが喜ぶ和食メニュー集」の作成・普及です。
 事業実施による効果としては、@広く県民に「子どものためのみよし食育教室」や「みよし食育フェスティバル」「ポスターやメニュー集」を通じて食育や地産地消について啓発した。A「子どものためのみよし食育教室」では親子で料理をする機会や野菜を育てる機会、野菜や果物の旬に興味や知識を持つ機会を提供した。「みよし食育フェスティバル」や「子どものためのみよし食育教室」の参加者は楽しく体験していた。いたるところで笑顔が見られた。Bポスターを作成し、三好保健所と連携して保育所、幼稚園、小中学校や給食施設、スーパーマーケット、公民館、飲食店、事業所等に掲示することにより地産地消や野菜・朝ごはんの大切さを啓発した。C和食の良さや具体的なメニューや地場食材、食事バランスガイドを基本にした主食・副菜・主菜の取り方やSVの数え方を掲載した「子どもが喜ぶ和食メニュー集」を作成した。D専門家が指導する際の指導媒体を作成し、給食の喫食者及びその家族・地域住民に食育情報が提供できるよう環境整備した。E三好給食施設協議会会員の持てる知識と技術が取り組みに生かせた。F関係機関・団体間で情報交換や連携をする機会となった。G関係機関からあがってきた意見を見ると、多くの機関に(高校や徳島県教育委員会、農林部局)波及効果が見られた。
 平成19年度も食育事業を継続させる。具体的には引き続き「みよし食育フェスティバル」「子どものためのみよし食育教室」「わが家の自慢料理のビデオ作成」を実施する。
※三好集団給食施設協議会が徳島県協働推進モデル創出事業の委託を受けて実施しました。


活動記録

(1)子どものためのみよし食育教室
目的:親子で料理をしたり、野菜を育てる機会を持つことにより、食事づくりに関わる楽しさや食べる楽しさを知り、食べたいものや好きな食べ物が増える子どもを育てる。また、三好地域農産物やその旬について理解し、地産地消を推進する。
対象者:保育所(幼稚園)3歳児以上から小学校4年生程度の子どもとその保護者
参加費:無料

(1)池田会場
日 時:平成18年11月11日(土)午前10時から午後2時まで
会 場:ヨンデンプラザ池田 参加者数:78人
内 容:@お米の話し
     講師:中国四国農政局徳島農政事務所地域第二課職員
    A調理実習
     テーマ:「子供が喜ぶ和食メニュー」
    Bエプロンシアター
     担当者:池田第1保育所保育士
    C春の野菜、夏の野菜、秋の野菜、冬の野菜
     野菜を育ててみよう!牛乳パックを活用した苗箱を作成
      講師:JA阿波みよし 岡田部長
    D三好野菜・果物旬のカレンダーの説明配布
(2)山城会場
日 時:平成18年11月11日(土)午前10時から午後2時まで
会 場:山城保健センター 参加者数:39人
内 容:@春の野菜、夏の野菜、秋の野菜、冬の野菜
     野菜を育ててみよう!牛乳パックを活用した苗箱を作成
      講師:三好農業支援センター滝川主査兼係長
    A三好野菜・果物旬のカレンダーの説明配布
    B調理実習
     テーマ:「子供が喜ぶ和食メニュー」
    C栄養の話し
      講師:三好市立檪生保育所 栄養士 新居真知子
    Dエプロンシアター・紙芝居
      担当者:上名保育所保育士
(3)三野会場
日 時:平成18年11月11日(土)午前10時から午後2時まで
会 場:三野公民館 参加者数:43人
内 容:@栄養の話し
      講師:三好市特別養護老人ホーム管理栄養士中浦真理子
    A調理実習
     テーマ:「子供が喜ぶ和食メニュー」
    Bエプロンシアター・紙芝居
      担当者:三野保育所保育士
    C春の野菜、夏の野菜、秋の野菜、冬の野菜
     野菜を育ててみよう!牛乳パックを活用した苗箱を作成
      講師:三好農業支援センター滝川主査兼係長
    D三好野菜・果物旬のカレンダーの説明配布

(2)みよし食育フェスティバル
目的:家庭、学校・保育所、地域等のあらゆる場面で「徳島ならではの食育」を県民運動として総合的に推進する一助とするため、住民への食育の啓発とともに関係機関・団体の連携を目指して実施する。
日時:平成19年3月4日(日)午前10時から午後2時まで
会場:三好市池田総合体育館
参加費:無料
参加者数:約600人
内容:@開会
   A会長あいさつ 三好集団給食施設協議会会長 北條文彦
   B来賓あいさつ 三好市長、東みよし町、三好保健所長他
   C保育所園児による合唱「栄養の歌」
   D講演:演題「食事で頭が変わる!」
     講師 崇城大学 教授 村上光太郎先生
   E紹介:「とくしま食事バランスガイドについて」
     担当 中国四国農政局 徳島農政事務所 田口地域第二課長
   Fペープサートの劇:「野菜の仲間たち」
     担当 三好市食生活改善推進協議会
   G体験コーナー
   
NO 内  容 担当機関・団体
上名小学校家庭教育学級活動のようす 上名小学校PTA家庭教育学級
オイルで元気!とくしまブランドヘの発信 辻高校
★ぼくとわたしのけんこうチェック★ 池田町養護部会(箸蔵小学校)
三好集団給食施設協議会活動紹介
「カラッとイリコ」の配布、子どもが喜ぶ和食の展示
「子どもが喜ぶ和食メニュー集」「三好野菜果物旬のカレンダーの配布
三好集団給食施設協議会
三好市食生活改善推進協議会活動紹介 三好市食生活改善推進協議会
三好市農村体験紹介 三好市商工観光課
とくしま食事バランスガイド及び食生活指針紹介コーナー
(パソコンで食事バランスチェック)
(とくしま食事バランスガイドポスター配布)
徳島農政事務所地域第二課
とくしまの食育推進紹介コーナー 徳島県食育推進企画員室
三好地域の農産物紹介 三好農業支援センター
10 三好保健所の食育事業紹介
お野菜たっぷり簡単レシピの展示と配布
三好保健所
11 野菜苗の配布 三好集団給食施設協議会
12 野菜・果物の販売 JA阿波みよし
13 農産物の加工品の販売 藤の里工房
政友生活改善グループ
桃ちゃんトマト倶楽部
14 野菜カレースープと「ひのひかり」の試食 三好集団給食施設協議会
15 米消費拡大(粒食及び粉食)のコーナー
大豆運びゲーム、パットライスの配布
徳島農政事務所地域第二課
16 新鮮なっ!とくしま号
中学生が考えた“自分で作る簡単朝食メニュー”入賞作品紹介と試食
子どもが作る簡単朝食メニューのポスターの配布
三好集団給食施設協議会(学校栄養職員担当)
インタビューの中学生:4人
とくしまブランド戦略課職員
17 健康相談(医師) 三好地域産業保健センター
18 健康相談(たばこコーナー) 三好保健所
19 栄養相談コーナー 三好集団給食施設協議会
20 阿波踊り体操 三好保健所
21 口から始まる健康づくり 三好保健所
22 終末期医療を考えるコーナー 三好保健所

(4)ツールの作成及び配布
 @三好野菜・果物の旬カレンダー
 A子どもが作る簡単朝食メニューのポスター
 B子どもが喜ぶ和食メニュー集
 C子どもが喜ぶ和食メニューカード


現在までの成果

 保育所・小中学校、PTA、地域のボランティア団体、農業協同組合、生活改善グループ、三好市等行政機関を巻き込んだ総合的な食育推進活動が展開している。その起爆剤としての動きに繋がった。平成19年度は本協議会として引き続き食育イベントの開催やツールの作成をするとともに会員個別の給食施設において喫食者が健全な食生活の実践ができるよう講習会を企画する等自主的な動きに繋がっている。