「ふるさとづくり2001」掲載
<集団の部>ふるさとづくり振興奨励賞

自然と調和し誰もが快適に住めるふるさとを目指して
神奈川県大井町 大井まちづくりコミュニティ研究会
 自然豊かな活力ある住み良い町づくりを、住民の手で創造することを目指し、昭和61年「大井まちづくりコミュニティ研究会」(代表・清水政美さん、メンバー数・46人)が発足。「観光観察」「緑化・環境」「祭り・歳時」の3班に分かれ、ハイキングコース・観光マップづくりや四季の生物ウォッチング、町花の水仙を花いっぱい運動で普及、町の歳時記刊行など15年間活動を継続している。
 同会が企画するイベントでは、行政や企業、地域住民に働きかけ実施するとともに、他の各種団体主催の催しには、積極的に参画しイベントを盛り上げる。さらに、町内の河川や用水、水辺の調査などは、町行政への提案活動として実施している。
 こうした活動は、毎年報告書(600部作成)にまとめ、議員や行政職員、教師や各種団体、一般住民に無料で配布し高く評価されている。


町づくりを創造実践し、提案活動を継続

 観光観察班は、既存の酒匂川サイクリングコースを踏査し、案内板の設置や新設コースを行政に提案。第一生命にも周辺の丘陵地帯にハイキングコースの新設を提案、完成。毎年開催のファミリーウォーキング自然観察コースに定着した。
 緑化・環境班は、町花の水仙を、金子駅前に球根500個の植栽を始め、水仙の里づくりを目指し植栽場所を調査。酒匂川左岸や国道255号線の間地に、老人会や地域住民の協力を得て合わせて1万3200個を植栽した。さらに、役場近くの休耕地に「ふれあい水仙園」を開園、毎年水仙祭りを開催している。
 祭り・歳時班は、町の祭りやしきたりなどの歳時を調査。会員が、各地域で現在行われる年間行事、今と昔の変化、想い出などを取材・編集し「大井町故郷歳時記」(90ページ・1000部)を発行した。この作業には、5年の歳月を費やした。
 最近の活動は、町の状況を調べようと、平成7年に町内の各種サークルの目的や活動内容を、翌年は町内全自治会の活動を調査した。平成10年は「川の自然度しらべ」と題し調査、その年度ごとに報告書を作成している。11年は、ハイキングコースをガイドブックにした。今年は、バリア探しがテーマだ。