「ふるさとづくり2001」掲載
<集団の部>ふるさとづくり振興奨励賞

地域・学生共生の郷づくり
滋賀県栗東町 安養寺西区行政区
 安養寺西区は、町の中心集落に位置し、新開・椿山古墳からは鏡、武具、馬具が発掘されたり、釣山安養寺は、浄土真宗の布教道場に開寺される等、昔から由緒のある地域。「安養寺西区行政区」(代表・伊勢村孝三さん、メンバー数・120世帯)は、昭和60年から、1.教育施設と調和・融合できる公園整備、2.花いっぱい、3.有機的に結ぶ道路整備に取り組んできた。
 当地区内に、保育園、幼稚園、中学校が隣接している。町の景観事業として、幼稚園、中学校に面する町道をコミュニティ道路に整備することになり、園児や児童の創意工夫、住民のアイデアで製作したタイル製のモザイク画を歩道の3か所に埋め込み完成した。応募の中から愛称は「虹の道」に決定、開通式には町長の出席を得て盛大に式典を行った。


コミュニティ広場の整備と花いっぱい運動

 この景観事業を契機に、地域住民の間にまちづくりの気運が高まり、期末総会に諮り、まちづくり委員会(現、メンバー数・11人)を設置、まちづくり計画の策定、実施に取り組んだ。
 同委員会は、「創意と工夫の郷づくり」をテーマに講演会を開催、また、県内の先進地を視察研修、住民の意見を聞き検討の結果、基本的な活動に前述の3項目を提案した。
 この案は、町教育委員会、学校も了承した。そして、地域住民に行ったアンケート調査結果は、コミュニティ広場の整備と花いっぱい運動の実施が、大勢を占めた希望内容であった。
 そこで、中学校の敷地を活用し、学校・地域・家庭を結ぶ地域間交流を目的とした広場「ほっとスペース」に整備、同敷地内の雑草地330平方メートルを公園花壇に造成した。
 ほっとスペースの名称は、公募した中から、中学2年の女子生徒の案が選ばれ決定した。広場の整備では、景観・緑化を重視、ミニスポーツでのふれあいや会話が弾む憩いの空間を創出、高齢者をはじめ、地域住民、生徒たちのふれあいコミュニティゾーンとして施設整備を行った。
 公園花壇の造成は、地域住民、生徒、PTA関係者で植栽、花植え作業を行い、花壇中央に、公募で選ばれた中学3年女子生徒の作品であるモニュメントを設置している。