「ふるさとづくり2001」掲載
<集団の部>ふるさとづくり振興奨励賞

地域の歴史を活かした文化の薫る街づくり
福岡県北九州市 宿場木屋瀬街づくりの会
 藩政時代日本の文明ロードであった長崎街道の宿場町として栄えた木屋瀬地区。800メートル程の家並みや神社仏閣は、江戸期の姿を今に留め、歴史や文化も綿々と住民間に息づいている。平成3年に「宿場木屋瀬街づくりの会」(代表・安川常雄さん、メンバー数・60人)が結成され、町並保存や歴史的景観地域の創造、新しい祭りの創設、郷土の誇る文化人の生家復元、街道資料館や文化ホールの建築などの活動を続けている。
 最初、同会結成のお披露目に、歴史的価値と保存をテーマにシンポジウムを開催、1000人の住民が参加、大盛況を得た。その後、先進地視察や専門家による街づくり塾の開催、住民の意見を基に「木屋瀬(コヤノセ)の歴史を活かした文化の薫る街」づくりを基本に、地区整備計画書を行政に提出した。
 平成4年、全国町並保存連盟に加盟、各地の実態や情報収集と連携を図る。翌年、地域の300世帯の住民で「町並保存協定」を結ぶが、紳士協定では不備なこともあり、平成7年、市の「歴史的都市景観整備地区」の指定を受けた。建物の階数制限・瓦の色指定・窓枠や壁・塀等の修景を基準に、町並の保存と創造へ出発した。
 平成9年、経済的な面で住民が要望した「歴史的建造物等保存整備補助金交付」制度が成立、長崎街道沿いの家屋で、市の基準に合致する建物の新築、改築、修景への助成が条例化した。


街道資料館と小劇場の建築

 戦後、郷土資料展や民俗資料として寄贈された品々が、1500点以上に及んでいる。この貴重な資料を保管している施設が大変老朽な施設で、保管・安全管理面で問題があることから新資料館の建設を要望。あわせて文化の薫る街に必要な文化ホールも強く行政に訴え建設が決まった。来春完成予定である。
 同地区には、県指定民俗文化財の筑前木屋瀬宿場踊りがある。この踊りを核に「皆で踊ろう筑前宿場をどり」祭りを創設した。また、郷土の誇れる文化人、放送作家で歌人の、故伊馬春部氏の生家(天保8年の建築)があり、平成6年に文化財の指定を受け、平成9年に解体復元、一般公開している。同会は、ボランティアで民家の管理・案内・清掃を引き受けている。