HOME>あしたのまち・くらしづくり活動賞>18年度の受賞団体概要
|
|
|
|
|
18年度の受賞団体概要
|
|
食育推進活動部門 |
■内閣総理大臣賞
霧島で「食を大切にする」文化を育てたい |
鹿児島県 特定非営利活動法人霧島食育研究会 |
町が行った「健康に関する調査等」の現状を踏まえ、霧島の食育を推進する必要があると考えた地元の栄養士、食生活改推進員、社会福祉士、教員、女性団体等が平成16年11月に霧島食育研究会を発足させた。
食育研究会は、食育プログラムの開発だけでなく、それを運営する能力にも長けている。また、感動を体感できる食育の組み立て「“知識でなく、知恵を教える”、“いっしょにやってみる”、“安全な農から食へのプロセス”、“食べる喜び”」等共同作業の楽しさを実感させる、自分の食、家庭の食に気づかせることを活動の本分としている。
このような多様できめ細かい活動は、住民に浸透しつつあり、食への意識変革は、着実に起きている。 |
 |
子どもと大人のための霧島食育プログラム「食卓を整えよう」―茶碗の持ち方や箸の使い方を学ぶ |
 |
一汁二菜500キロカロリーダイエット食 |
 |
霧島・食の文化祭―霧島の家庭料理大集合 |
|
■内閣官房長官賞
野菜大好きな子どもを育てる「緑をたっぷり召し上がれ」事業 |
神奈川県 緑区食生活等改善推進員会 |
「運動・栄養・休養」の調和のとれた生活習慣の確立をめざした健康づくり活動を続けている。
平成15年に行なった「おふくろの味」実態調査をきっかけに、緑区民の野菜摂取量増加を目指すことを目的にした「緑をたっぷり召し上がれ」事業を企画し、緑区福祉保健センターと協働で実施している。
野菜好きな子どもを育てるために、親子の食育教室など子どもを対象にした食育活動に取り組み、子どもや若い世代に向けたふれあい交流等の活動で地域の食育の推進へと展開している。 |
 |
地域の小学校で親子調理実習も行なっている |
 |
地域のサッカー少年にも食育教室を開催 |
 |
区民祭では緑たっぷり召し上がれ体操を披露する |
|
■主催者賞
女性パワーを核とした“砺波型”地産地消の推進
―学校給食で食農教育を支援― |
富山県 となみの農産物生産グループ協議会 |
野菜作りに取り組む農村女性グループを中心に、営農組合、農協青年部、中核農家等、21の生産グループや個人で作る組織。平成3年に、輸入農産物の残留農薬が問題になったとき、女性グループから「新鮮で安全な地元の野菜を学校給食の食材にできないか」との提案を受け試行的に始まった。今では、砺波市学校給食センター、富山県砺波農業改良普及センター、JAとなみ野と連携して学校給食に地元野菜を利用する「砺波型」地産地消の体制を作り、給食センターで使用する野菜量の20%を賄っている。
また、給食に使われる野菜作りや出荷作業を子どもたちが取材する「学校給食子供特派員報告」に協力し、収録したビデオは市内の幼稚園・小中学校の給食時間に放映される。親子で野菜作りを体験する「農業ヘルパー」や、中学生が農作業を体験する「体験授業」にも協力している。こうした活動が実り、給食の残食量が減少している。 |
 |
給食に使われるネギの出荷作業を体験する中学生 |
 |
「学校給食子供特派員報告」の取材を受ける |
 |
給食センターに搬入するメンバー |
子育て支援活動部門 |
■内閣総理大臣賞
「子どもが育つ環境とは何か」を見つめ続ける活動 |
岡山県 特定非営利活動法人子ども達の環境を考えるひこうせん |
子どもも大人もともに育ち合える環境作りをめざし活動している。
活動の中心は年間約150回以上開催される「わんぱく広場」(毎週月曜日の放課後の居場所づくり)、「にこにこ広場」(休日に様々な体験活動)、「あおぞら広場」(乳幼児の親子が公園で遊びこむ)、「田んぼの学校」(自然体験活動)など。平成17年からは地域住民や学生ボランティアの協力のもと「冒険遊び場」も始めた。
もうひとつの重要な活動として「親育ち」のサポートがある。「完璧な親なんていない 〜ノーバディーズパーフェクトプログラム〜(カナダの親支援プログラム)」の実施や、子育て講座ワークショップなどの企画を積極的に行なっている。
さらに大きな事業として「子育てネットワーク」がある。 |
 |
放課後の子どもの居場所づくり「わんぱく広場」 |
 |
乳幼児の遊び場づくり「あおぞら広場」 |
 |
冒険遊び場「備前プレーパーク」 |
|
■内閣官房長官賞
地域の子育て支援ネットワークづくり |
愛知県 子どもが育つまち天白 天白子ネット |
子育て中の親には必要な情報が断片的にしか届かない。支援者の連携もスムーズでない。行政もしかり。そこで、同会は情報発信/交流という具体的な活動をてがかりに「地域のつながり」をつくることで子育て環境の向上を目指した活動を進めている。
@伝える(情報発信) 地域の子育て情報の収集・発信。
A出会う(交流) 実際の出会いの場づくり。
Bつなぐ(ネットワーク) 親子と団体をつなぐ、団体同士をつなぐ、行政機関とつながる。
子育てに四苦八苦している若い親たちにとって最も必要かつ有益な地域の子育て支援情報を、毎月1回満載し発行し届ける活動を続けていること、週に1回、母親たちの子育ての悩みに直接答える「子育てサロン」を開くなどして、子育てを直接支援している。 |
 |
子育てサロン「にこにこ広場」は月1回、予約不要、無料で気軽な「たまり場」 |
 |
活動拠点の「OKハウス」 |
 |
情報紙「PAKUっ子」をはじめ子育てに関する情報がたくさん! |
|
■主催者賞
異世代交流を通じて心豊かな子どもの育成 |
熊本県 ちびっこ夢ランド |
平成9年に、和水町(旧三加和町)が提唱した里づくり運動「夢世紀みかわ」のモデル地区として、行政に頼らない住民総参加型のムラづくりが始まり、平成10年に、旧三加和町十町地区住民の手で村づくり協議会「夢ランド十町」が立ち上げられた。その活動の一部門として、平成16年5月に「ちびっ子夢ランド」が発足した。
活動は「できることを、できる人が、できるときに」をモットーにボランティアで取り組んでいる。子育てに余裕のある世代が中心となり、高齢者の生きがいづくりや子どもの居場所づくりを支援し、ひいては自らの生きがいづくりともなっている。
活動の拠点は、集落の中心部にある空き家を利用しており、調理場、土間、田作りの居間などがある築100年ほどの古民家。活動内容は、歌や季節の行事、読み聞かせ、昔話、料理づくりなどの機会を小学生たちに提供している。 |
 |
近所の農家のご好意でいちご狩りを体験 |
 |
活動拠点の古民家は、子どもにとってもホッとできる居場所だ |
 |
地域で復活した炭焼きを体験する |
まち・くらしづくり活動部門 |
■内閣総理大臣賞
右手にスコップ・左手に缶ビール!
―みんなで協力、身近な環境改善― |
静岡県 特定非営利活動法人グランドワーク三島 |
「水の都」と謳われた静岡県三島市では、河川汚濁など環境の悪化が進み、いくつもの市民団体が河川浄化、環境保全の活動をそれぞれ進めていた。ここで、団体の力を結集する手法として導入したのが、市民・NPO・企業・行政が連携したグラウンドワーク。
このような活動が市民の共感を呼び、現在の参加は、20の市民団体(構成人員5000人)、企業100社、地域ボランティア数2万人までに広がっている。国内外から年間3000人が視察に訪れ、長年の活動で得られた地域活動のノウハウを全国に発信している。
三島市におけるNPO、自治会、企業、行政のパートナーシップに重点を置いたこの活動は、「新しい公共」を担っていく一つのあり方として注目されている。 |
 |
2005年に行なわれた函南さくら保育園のビオトープ工事 |
 |
松毛川におけるホテイアオイ掃討作戦の模様 |
 |
地域の人材確保のために、「悠遊工房ひろかわ」を開設。間伐材などを利用した日用品等の製作に励んでいる |
|
■内閣官房長官賞
足もとの地域から世界を見る
―授業づくりから地域づくりへ― |
千葉県 特定非営利活動法人南房総文化財・戦跡保存活用フォーラム |
千葉県南房総地域に残る戦国大名里見氏の城跡や、戦争遺跡などの歴史・文化遺産が、時代とともに忘れ去られ、破壊されていく状況にあったところを、多面的に保存・活用活動に取り組み、多くの情報を発信(フォーラムやシンポジウム、遺跡ウォーキング、講演会、講習会等を開催)することによって、地域に自信と誇りを呼び戻し、この地を訪れる人々にも波及し、新たな交流文化によるコミュニティ・ネットワークを広げようと活動している。
地域資源を活用し、参加と連携に多様な方法と工夫を用い、また、積極的な情報発信と幅広い人材活用・育成を行なっており、また、地域の活性化につながる「新しい公共」活動の実践事例及びNPO活動のモデルとして今後一層の発展が期待される。 |
 |
年間約150団体のスタディツアーを迎え、延べ5000人に講演やガイド活動を提供している |
 |
館山海軍航空隊「赤山地下壕」は平和学習の拠点として整備・一般公開された |
 |
終戦直後、この浜から米占領軍が上陸し、「4日間」ではあるが本土で唯一直接軍政が敷かれた |
|
■主催者賞
自然環境を「心の教室」として取り組む・親水のまちづくり |
山形県 酒田市子どもと白鳥を愛する会 |
恵まれた自然環境を「こころの教室」として活用することを目的に、平成5年に「泉学区白鳥を愛する会」を設立、平成17年度からは「酒田市子どもと白鳥を愛する会」に改名、酒田市民全体で、地元河川に白鳥を呼び給餌活動を通じ、環境保全や青少年健全育成事業などを展開している。
子どもの自然に対する関心が生まれ、水質調査や魚類調査などの活動が始まった。また、地元小中学校に白鳥の生態や地球環境問題などをテーマに出前授業を行ない、白鳥の生態を通じて、友情や家庭の大事さを訴えてきた。さらに、地域住民に家庭や環境、青少年健全育成の大切さを感じてもらおうと、白鳥のモニュメントも設置。また、いつでも、心配なく学習できる場所が欲しいとの要望から、川に近い敷地に、ログハウス「自然学習舎 はぐくむ」を建設し、学習の場だけでなく、市民ふれあいの場になっている。 |
 |
児童福祉のシンボル 白鳥モニュメント |
 |
「自然学習舎はぐくむ」のテープカット |
 |
総合学習の時間に白鳥に餌をあげる児童たち |
|
■主催者賞
住みよい暮らしよいまちづくりを目指して
―市民参加の自主性と行政との連携― |
茨城県 笠間市まちづくり教室 |
旧笠間市の都市計画マスタープラン策定の際、自主的に関わった市民と市の担当者が中心となり、まちの問題を市民と行政が一緒に取り組み、また、市民の目線からみたまちづくりを実践する恒久的な組織の必要性を感じ、平成9年7月に「笠間市まちづくり教室」を立ち上げた。今年、活動10年目を迎える。
平成17年には、14グループ97名のメンバーが、グループごとに「河川浄化」、「商店街の活性化」、「バリアフリー」などのテーマを決め、自主的に活動している。まちづくり教室全体の運営は、各グループの代表が集まる「生徒会」が行なっている。
平成18年3月、1市2町の合併(笠間市・友部町・岩間町)を機に、活動の対象地域を新「笠間市」全体に広げ、友部地区・岩間地区の住民と互いに協力して、まちづくり活動を展開している。 |
 |
5年4組「717番地」では、じゃがいもづくりで農業体験 |
 |
5年3組「春夏冬(あきない)倶楽部」は、商業者集団。大学落研と寄席を開催 |
 |
8年1組「座・陶の小径」では、お客さんとのコミュニケーションづくりを目指して「路面喫茶」 |
|
■主催者賞
劇団『木ごころ一座』と町づくり |
福井県 美山木ごころ一座 |
平成9年、文化ホール完成のこけら落としに町民劇団を作って、芝居をやろうということになり、結成されたのが『木ごころ一座』。「美山生まれの民話劇を、美山の劇場で、美山の劇団が」をキャッチフレーズに民話劇を上演することになった。
一座の活動は、マスコミも大きく取り上げ、団員ばかりでなく町民も大きな自信となった。参加した子どもたちは、今まで味わったことのない感動体験により、生き生きとして活動するようになった。
さらに、劇団の遊び心が高じて、様々なまちづくりのグループやイベントも誕生している。老人劇団「ババーズ」の活動、豊田三郎画伯と美山ふるさとスケッチ大賞の創設、地酒「黎明」づくり、伊自良祭りなど多種多様である。 |
 |
劇団ババーズの稽古風景 |
 |
子どもたちも一生懸命演じる |
 |
平成18年11月
公演に向けての稽古風景 |
企業の地域社会貢献活動部門 |
■内閣総理大臣賞
一人ひとりが美しい地域づくり、心づくりに目覚める |
秋田県 むつみ造園土木株式会社(秋田グリーンサム倶楽部) |
地元企業は地域に育てられているとの感謝の思いがあり、貴重な海岸林の清掃活動や沿道緑化のほか、地域の花と緑を愛する人たちが自由に参加できるネットワーク「秋田グリーンサム倶楽部」を立ち上げ、地域交流と文化活動の推進、環境保全などの活動を行なってきた。
企業の持つ能力を活かすだけでなく、そのネットワークを活かし、地域と一体となり、多面的・重層的に展開したことで、企業規模に比べ、実施している地域貢献の活動規模が格段に大きくなり、地域住民の環境問題への関心や地域文化を向上させてきただけでなく、県行政や企業等にも影響与え、他にあまり類例がない高いレベルの活動になっている。 |
 |
月1回各種展示会を開き、体験教室も同時開催している |
 |
「夕日の松原」の不法投棄を憂慮していた社員の声から清掃活動は始まった |
 |
地域でのホタル保存会の結成にもつながったホタルの放流 |
|
■内閣官房長官賞
ボランティア・サークルによるトヨタの地域社会貢献活動 |
愛知県 トヨタ自動車株式会社 トヨタボランティアセンター |
平成4年10月、ボランティア意識が高まるなかで、社員のボランティア活動への意識や取り組み状況調査を実施したところ、ボランティア活動を希望するが45%、現在活動しているが7%あった。翌年5月に社員、家族、OBなどが安心してボランティア活動ができる環境づくりを目的に、ボランティアセンターを本社内に開設、あわせて、全国の10の事業所、10の工場に窓口を設置した。@啓発活動、A情報提供活動、Bボランティア・サークルの支援活動を主な業務とし、ボランティア登録制度も導入した。豊田市社会福祉協議会やボランティア団体などと連携し、ボランティア活動の情報を収集し、登録者に活動先を紹介するコーディネートの役割を果たしている。17年度の実績では、活動件数、977件、活動者数は約2万4000人にも上っている。 |
 |
「家具転倒防止サークル」による高齢者宅のガラス飛散防止のためのフィルム貼りの作業 |
 |
松平天下祭でマイクロバスの運転をする「大型車運転友の会」のメンバー |
 |
ぬくもりの会
セントレア見学 |
|
■主催者賞
商店街をフィールドにした多元的なまちづくり連携 |
兵庫県 株式会社ティー・エム・オー尼崎 |
市の中心となっている尼崎商店街は13商店街400〜500店舗が軒を並べているが、メーンストリートを外れると空き店舗もかなりみられる。このような現状から尼崎の中心市街地活性化のために「尼崎市民が元気になることが一番大切」という方針の下に地域の団体や商業者、まちづくりに取り組む若者、行政マンが結集し、平成14年6月に(株)ティー・エム・オー尼崎を設立。
主な活動は、メイドインアマガサキコンペ事業(「尼崎の隠れた逸品、自慢の製品、こだわりの商品」を顕彰)、メイドインアマガサキショップ事業(メイドインアマガサキコンペで認証した製品を企画・販売)、MIAショップ(認定された商品の販売と障害者作業所と連携して障害者の手工芸品を販売する店)など。 |
 |
提携郵便局ではカタログショッピングも実施 |
 |
「メイドインアマガサキコンペ」投票会場 |
 |
「メイドインアマガサキ」を展示即売する常設MiAステイション |
|
 |
|